旅のこと

夏日の残雪フィールド☆守門岳

守門岳は新潟県にある1537.2mの山です。

雄大な山容が、東洋一の雪庇と言われる迫力ある景観を作り出し、雪消えが遅いこともあって、その景色を求めるリピーターが多く訪れる山です。

日本二百名山にもなっていて、一年を通じて親しまれています。

春の初夏日に太陽と雪に焼かれながら、広くてデカイ!そして長〜い守門岳を歩いて来ました。

2024年4月中頃 行き先は守門岳

☆冬季除雪終了点から二口コース登山口

☆真っ直ぐ伸びる尾根道で大岳分岐へ

☆守門岳へのパノラマロード

☆冬道は雪のあるうち、明るいうちに・・・(^◇^;)

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おはようございます! 早朝のアプローチで冬期除雪終了点に到着しました。

駐車スペースは進入禁止のガードル手前と、少し手前にも数台のスペースがあります。

ではゲートを越えて二口コース登山口へ歩き始めます。

しばらくは除雪されている車道。

右に曲がって坂を上がれば、本当に除雪終了点があってそこからは白くて深い雪道です。

朝焼けの守門岳が見えます(*’▽’*)

めっちゃ快晴じゃないですか!

猿倉橋の分岐に着きました。

この橋から久保礼コース登山口と道が分かれます。

雪解けの川の水が大きな音で流れています。


守門岳二口登山口に到着しました。

長い林道歩きから1時間弱でようやく登山道に入りましたよ。

雪と土のミックスしている、狭い等高線の山腹を登っていきます。

急登を進む先にピンクの可愛らしい花が開いていました。

朝日を背にして透ける様な柔らかいピンクの花。

こんな早春にイワカガミ?似てるけど違うような・・・

道は広いブナ林の中に入ります。

雪を溶かすブナ幹に、生きる静かな熱量を感じます。

根本から見上げれば、ブナの木々たちが青空に手を伸ばす。

夏道をなぞりながら進んでいくと、山腹の道はどんどん急斜面になっていきます。

斜面は雪が消え、急なトラバースの夏道は藪漕ぎの様子。

このまま進めなさそうだったので、尾根へ直登することにしました。

でも、やっぱり藪こぎで乗り上げ(^_^;)

あんまり通りたくない崖ヤブでした・・


乗り上げた先は谷内平という素晴らしく広い場所でした。

こんなに尾根に雪があるなら、早々に夏道を外して尾根に乗ってしまえば良かったです。

広い谷内平の雪原は、熱い日差しに雪が焼けています。

夏の顔はどんなのだろう?

緑の草原を思い浮かべて、夏の守門岳を想像します。


そして、やっとやっと大岳分岐へ伸びる稜線に乗りました!

すごい道ですー!

真っ直ぐに山頂へ向かって伸びる尾根道は、まるで白い絨毯が敷かれているみたい。

レッドカーペットならぬホワイトカーペットを歩きますよ!

とはいえ、狭くて細いスノーリッジな一本道は、左右の藪がなければ怖く思いそう。

他に歩きやすそうな道もないので、人間も森の動物さんも同じ一本道を歩きます🐾


滝見台に着きました。

岩場の小ピークはとても見晴らしの良いポイントで、休憩に最適な場所です。

冬の間、道標は倒されて置かれています。

滝見台ですから、山側には遠くに大滝が見えます。


道は滝見台で細尾根が終わり、大岳分岐へと詰めていきます。

ここからは広い尾根を登っていきます。

振り返れば長浜方面の広がり。

見上げれば大岳分岐へと向かう道です。

先には稜線ラインが横に通っていて、いよいよな感じ(^^)

でも見えてるのに、歩き進んでるのに、全然近くならない稜線。

なんて広くて長いのでしょう。

一方、背中の景色はどんどん広がって、見える世界が目に入らなくなる程です。

反対側に隠れていた大岳の雪庇が見えて来ました!

すごっ!ヤバすごそうです!


ようやくに稜線エリアに着いたみたいです。

広すぎて、ここが稜線とは思えない雪原が広がるエリア。

どこが大岳分岐か分からないけど、目前の大岳は迫力ありすぎです!

足元から、登山者の足跡がずっと大岳へと伸びている。

大きくて雄大な眺めだけど、雪庇はもうすっかり無くなってしまった様です。

大岳に背を向けて、守門方面へ稜線雪原を進みます。

進む先に、崖の雪庇がすぐ側にあります。

あの台地が山頂でしょうか、とにかく向かうのです。

雪庇側によらないように、先行の足跡を参考にして進みます。

だって、(^◇^;)クラックがあったりするんです。

夏日の午後は、雪がどんどん緩んでいく感じがします。

分岐から見た台地の雪庇は、小さくなったとはいえ迫力満点(OvO)

大きくて立派な雪庇が見てみたくなります。

台地はやっぱりピークじゃなく、先には更に伸びる足跡。

その先にようやく守門岳の山頂が見えたけど、一瞬、心が萎える眺めでした・・・(^^;;

でも、いよいよ最後のビクトリーロードです。

振り返れば、壮大な景観がこの歩いている道の素晴らしさを見せてくれます!

大岳とその向こうに続く中津又岳。

遠く日本海が霞んで広がる。


守門岳山頂に到着しました!(*^o^*)

なんて長い道のりだったでしょうか。

でも、それだけの価値ある山頂到着だと思います。

山頂からは360度のパノラマが広がります。

続く稜線の向こうには尖り三角の烏帽子山と、遠くに聳える峰々の連なり。

伸びやかな稜線の浅草岳が間近に望めます!

浅草岳も、いつか登ってみたい山です(*’▽’*)

南には越後三山の山塊が望めました!

本当に、素晴らしい眺望です。


とーっても長く時間がかかってしまったので、すっかり午後。

名残惜しいですが、特急下山。

下り道は大池登山口方面へ周回します。

これまた長い道のりです。

スキーなら早いんですけど、頑張ってグリセード入れつつ下ります。

滝コース分岐のある小烏帽子の尾根を過ぎるて藤平山へ。

この尾根道は広くてズンズンと安心して降って行ける感じです。

夕方の雪道は、まるで砂丘のよう。

のんびりしてちゃダメなんでしょうけど、綺麗なものにどうしても目を奪われてしまいます。

日没と追っかけっこしながら、最後はやっぱりヘッデンにお世話になってしまいました。

時間かかりすぎて大反省だけど、無事に下山できました。

この特別に、気温の上がったタイミングの融雪具合は、予想できない部分がありました。

春の残雪は毎日消えていくけれど、消えゆく冬道を判断して対応するスキルが、この時期の登山には必要だと感じました。

そして、今回は一番中途半端なタイミングで登ったなと感じました。

時期を測るスキルも安全登山には大切な要素。

測って、その上でその時のフィールドに対応できることが、中上級の登山の姿。

また次回、雪庇のまだ残る春に、守門岳にはスキーで再訪したいと思いました。


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