旅のこと

早春summit to sea!☆鎌倉殿と梅の幕山

 

橋山で敗退した源頼朝は

数人の家臣と共に、安房の国へ逃げ延びます。

彷徨い逃げた箱根の山。

潜んだ岩屋から海への道?

史跡と梅林の幕山へ行きました!

幕山は、神奈川県の湯河原町の北側にある、標高626mのお山。

溶岩ドームの火山で、ぽっこりとほぼ円形の可愛い形をしています。

山の南側はロッククライミングができる岩場と、崖崩れ対策で植えられた梅林があって、春にはピンクに染まる山麓が美しいのです。

周りには、源頼朝に由来する史跡や、”鎌倉幕府開運街道”なんてのもある(^_^;)

湯河原駅を起点に、土肥城跡のある城山を経由して、ししどの窟へ。
頼朝も歩いたかもしれない森を歩きます。

最終目的地。約束の浜辺wを目指して、歴史と早春の幕山へ行って来ました!(๑>◡<๑)

猫にまたたび人に山旅(≧∀≦)
2022年2月初め 行き先は幕山。

スタートのJR湯河原駅。

梅の宴への直行バス乗り場案内を、
呼びかけする人の声。

 

 

ロータリーには土肥実平の像が立っています。

郷土の英雄ですね。

 

まずは駅を背に、すぐ左の小道へ。

突き当たりにある道標に従って、線路下をくぐり、住宅地の坂道を上がって行きます。

 

 

坂道を登り、湯河原駅の裏手にある成願寺に立ち寄ります。

このお寺は、土肥実平一族の菩提寺。

境内には樹齢800年の巨木で天然記念物のビャクシンがあります。

巨大なビャクシンはパワースポットだそうですw

小高い境内からは

湯河原の街と、その向こうに海。

 

 

奥には土肥一族の墓所があって、

手を合わせます。

 

 

 

住宅地の坂道には、柑橘類の果樹園がたくさん。

収穫を待つ実がたわわに実っている。

 

 

 

ゴルフ場横の無人販売で、みかんが売っています。

もちろん、差し上げる方を二つ頂きましたよ!(*≧∀≦*)

こんな感じの無人販売は、道々にありました。

天気のいい小春日和。

住宅もまばらになって、坂道は農道になっていきます。

 

 

けっこうキツイ舗装路は、駅からおよそ250mくらいは上がる感じでしょうか(^_^;)

 

急坂行きまーす!

 

振り返った山間から海が見えました。

相模湾に浮かぶ初島が見える。

かぶと岩入口。
ようやく舗装路から山道に入ります。

駅からのハイキングコースは
舗装路が長く感じます。

 

 

入り口から入った登山道に、なんだかホッとするw

春なのにシダが多くて、もう緑の濃い森。

かぶと岩です。頼朝が兜を置いて休んだ岩。

うーーーん?なんとなく兜の形?かなw

私の推測では、16キロもある鎧兜で夏の低山を歩いたスケ殿が
疲れて暑いし、兜も外したいし。でも言えなくて、

「あっれ〜、なんかあの岩って兜に似てない?ちょっと兜を乗せて比べてみようよ」

って、兜を脱ぐきっかけを作って休憩に持ち込んだんじゃ無いかとw

山道をさらに進むと、開運街道の看板。

80m下がった所に、頼朝伝説の岩があるとの事です。

行ってみましょう。

 

頼朝が運試しをした立岩です。投げた岩が立ったら勝てると運試し。

この巨石を投げ飛ばした時点で平家に勝てます。 最強ですねw

車道を横切って、明るい尾根道が城山まで続きます。

途中、あじさいの郷という公園の芝生の広場からは、眼下に真鶴半島!

海への眺望は、ここが一番に良かった気がします。

城山山頂です。広い芝生の広場で、土肥城址の大きな石碑があります。

山頂からは海が一望。

向かいには、これから向かう幕山の全景。

麓の方は梅の淡いピンクが見えます。

なだらかな登山道をから、

城山駐車場の車道を歩いて

椿台へ向かいます。

 

 

車道の脇に蕗の薹がひとつ、

春を見つけます。

 

椿台にはバス停や駐車場があり、

ししどの窟への観光客が多くいました。

こちらからの景色も良いです。

 

 

ししどの窟へは、椿台から少し林道に入り、

子安地蔵尊から小道を下って行きます。

 

 

 

ししどの窟と同時に、山伏の聖地で、
地蔵信仰と観音信仰の遺蹟でもあります。

道の左右には、たくさんの石仏と灯籠が置かれている。

 

 

 

森の中へと降りていく歩道は、

整備されているけど、年期が入ってます。

 

ししどの窟です。源頼朝が5日間隠れていた場所。

窟の切れ目からは一年中、

湧水が滴り落ちています。

 

 

 

窟にはたくさんの観音様の石仏。

みんな古くて、苔に覆われ、

崩れている石仏もあります。

 

 

 

柔らかくて優しいお顔の観音様

 

 

 

窟から森を下って歩きます。

頼朝も歩いたかもしれないと思うと、ちょっとワクワクw

少し亜熱帯な雰囲気の森。真夏の逃亡はさぞ暑かっただろうなぁ・・。

ししどの窟から下って森を抜けると、幕山が現れました。

城山で見下ろしていた幕山を、今度は見上げています。

あのお山らしい形をしたお山のてっぺんに向かいますよ。

春の日差しが輝いて心の中まで暖かくなる、こんななんでも無い山間の風景が好き。

一ノ瀬橋の分岐すぐに山ノ神。

大きな岩の中に祀られている神様に合掌。

横には小川が流れ、楠の森林浴コースもあります。

沢沿いの林道を歩き、牧歌的な柔らかい風景を楽しみつつ大石ヶ平分岐まで進みます。

大石ヶ平分岐からは再び登山道。いよいよ幕山の山頂への登りになります。

長いハコネダケのトンネル道があります。

歩きながら、この笹竹は何か細工物に使われたりしてるのかな?なんて考えたので調べたら、どうやら地下茎が利用されているみたいです。

幕山の山麓の北側を回り込んでいく登山道は、ほとんど明るい道ですが、少しだけ杉林の中を歩きます。

杉林を抜けて、山頂へ向かう明るい雑木林の道は、南へ向かう春の光。

幕山の山頂までスグだけど、

折角だから周回コースへ。

 

 

 

溶岩ドーム山頂はこんもり丸い円頂丘。

明るいお散歩道です。

 

 

幕山山頂に着きました。

麓で開催中の梅の宴もあって、山頂に人は多めです。

芝生の広場で、ピクニックをしている人もいました。

 

山頂からは真下に近く真鶴半島が見えます。

最後に向かう浜の位置を、ここから確認しますw。

梅林へ降りてきました。

これは素晴らしい!!(*≧∀≦*)

夢のように美しい梅の花々。

たくさん種類があって、どれも満開!

まさに見頃な梅の宴です(๑>◡<๑)

 

 

この山はクライミングで有名なフィールドもあります。

梅を楽しむ人。
クライミングを楽しむ人。

それぞれな休日ですね。

 

幕山と梅林を後にして、真鶴半島に向かいます。

露店販売の柑橘果実の種類がとてもたくさん!

春の風景のひとつですね( ◠‿◠ )

 

再び住宅地を海に向かって歩いて行きます。

果樹園から真鶴の街と海を見ます。いい所です。

途中、五郎神社によって参拝。

ここも古い神社。

 

 

月日を越えて、崩れている狛犬さん。

お顔がゴジラみたいに(^◇^;)

 

 

坂道をぐんぐんと、

駅へ向かって降りて行きます。

 

 

 

やっと、真鶴駅に着きました。

でもゴールじゃありません。

ここから、海へ向かいますよ〜!

 

 

大岩橋と岩漁港が見えてきました。

時間はすっかり夕方に。

 

 

源頼朝船出の浜に着きました。

ここが本日の最終目的地!(^O^)

 

 

夕刻の、美しい浜。

穏やかに寄せては返す波。

この浜辺から、源頼朝は房州へ向けて船出をしたと言われています。

相模湾を横切っていったのかな? 海岸沿いに進んだのかな?

数人の従者と共に、小舟で旅立った頼朝。

決死の大冒険に思えます。

海にタッチして、summit to seaです。

山と歴史とお花を楽しんだ1日の終わりに、

歴史の冒険者たちに想いを馳せます。

 

 

 

3月になって春の兆しが増してくると、草木の芽がうずうずするみたいに、
うずうずと、のんびりハイキングに行きたくなります(´∀`)

虫も土の中から出てくる啓蟄ですから、どこかで生まれている春を感じに。

今回は、梅の花と源頼朝の足跡を目指して歩きました。

梅はオンタイムですが、歴史の方は夏の出来事。
山道を歩きながら、季節も時代も違うけど、こんな山の中を逃げ彷徨った人を想像。

道もない真夏の里山。
テント装備を背負ってるくらい、重すぎる16キロの衣装を着て、大変だったろうなぁ。

窟に隠れて、暑いし虫も多くて、お腹も空いて・・。
そんなことを思いつつ、現代のお気楽ハイキングは箱根山の外火山の春山。

街から山、山から海へ、登ったり下ったり。

いろんな要素が合わさった旅になったけど、春の賑やかな雰囲気のような、
こんな山旅も楽しいですね(๑>◡<๑)

次は房州かしら?w

おまけに、

今回歩いた道の地図ですw