仁田岳山頂
晩夏。
微妙に日照時間が少なくなって、夏の余韻を感じつつ季節の移りを楽しむ時期です。
とはいえ、昨今の晩夏はマジですか?な感じに盛夏が途切れず・・・(@@;)
そんな9月の半ばで、南アルプスの南へお邪魔しました。
2024年9月中頃 行き先は上河内岳&仁田岳
✿もくじ✿
○DAY1〜沼平ゲートから茶臼小屋
○DAY2〜上河内岳と仁田岳へ
○DAY3〜茶臼小屋から平沼ゲートへ下山
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○DAY1〜沼平ゲートから茶臼小屋
☆登りはじめはキノコと戯れつつウソッコ沢小屋
畑薙ダムを通り過ぎ、一番奥へと詰められる沼平駐車場からスタート出来ました!
ラッキー(≧∀≦)
ゲート横には南アルプス登山指導センターがあって、リスさんが歓迎しています。
このゲートから茶臼岳登山口までロードを歩きます。
なぜならば、東海フォレスト送迎バスは小屋宿泊利用者のみ利用が出来る贅沢なのですw
畑薙湖沿いの車道を40分ほど歩き、茶臼岳登山口へ向かいます。
朝の静かな畑薙湖湖面は水鏡になって空と山を映します。
登山口の畑薙大橋に到着しました。
めちゃくちゃ大きくて、長い吊り橋(@@;)
ビクビクで渡ります。
橋を渡りきって、いよいよ山道のスタートです!
まずはヤレヤレ峠へ向かい、急登に取り付きます。
緑の森へ踏み入った途端に、秋ですよと告げる様にキノコがお出迎え(≧∀≦)
見間違いようのないタマゴダケは、根本にタマゴの殻がくっついています。
ヤレヤレ峠に到着をして、さっそく山バナナを食べつつヤレヤレと一息休憩を取ります。
ヤレヤレ峠にウソッコ沢・・・
この登山道は10年以上前に歩いた事がある道ですが、ポイントの名前が楽しくて地図を見ながらワクワクした事を思い出します。
ヤレヤレ峠からは山腹をトラバースして進み、ウソッコ沢へ合流します。
ウソッコ沢に沿って登山道が伸び、途中にある幾つもの吊橋を渡って進みます。
最初の吊橋は令和3年に架け直された新しい橋で、安心して渡ります。
ところが次の2号橋が、かなりヤバい吊橋(^_^;)
畑薙大橋のドキドキとは別の意味でドキドキしながら恐る恐ると渡ります(泣)
三番目の吊橋は新しく架け直された橋で、ホッと安心・・・
と思ったら、傾いた鉄階段とボロボロの吊橋が行く手に待っていました(^_^;)
穴開いてる!穴
ようやくウソッコ沢避難小屋に到着しました。
小屋から沢へ下りられそうなポイントがあったので、沢の淵に立ち寄ります。
あまりのウソッコ沢の清流に、思わず裸足になって大休憩(≧∀≦)
盛大に流れる沢の激流に掛かる橋を渡り、どんなウソッコがこの沢に棲んでいるのか?なんて想像してしまいますw
橋上から真下のウソッコ沢。
☆なんとか横窪沢小屋からヘッデン燈火?ギリギリ茶臼小屋
のんびりすぎる大休憩を済ませて、次は横窪沢小屋へと向かいます。
しかし、早速の難所(T-T)!
今回の行程で一番ヤバいんじゃないかと感じた、お腐れ鉄階段です。
歪んだ足元に平衡感覚が危うくなって、ウソッコ沢の水よりある意味ヒヤヒヤしたポイントでした。
急坂尾根を昇りながら、全方向の木々の隙間の下に幾筋もの沢水が流れる情景は、ただ豊かな風景。
いよいよ、豊かな森の深い部分に立ち入って来た様子。
中の段につきました。
しかし先はまだまだ、まだまだ・・・。
急登は、森に癒されながら一步一步進みます。
朽ちた幹の中には、きのこマンション。
となりには戸建てw
急登を横窪峠に登り詰めました。
ここから少し下ったら横窪沢です。
この木橋も怖かった(^_^;)
横窪沢を渡ります。
横窪沢小屋に到着です。
夏季の営業を終えて、小屋は閉まっていました。
以前訪れたときは、小屋番さんがお茶を用意して待っていてくれたな。
峠から聞こえる話し声で人が来るのが分かるから、お茶を用意して待っていましたよ、と。
そんな思い出があるから、今回は何だか寂しいな。
横窪小屋から、やっと中間点になる倒木ベンチ。
横窪小屋に到着した時点で行動終了な時間だったのですが、なんとか茶臼小屋へ着きたい思いで進みました。
中間地点からすぐの水呑場ですが、1分50ccくらいな滴りで殆ど枯れている状態です。
ほんとは水を汲みたかったけど、先を急ぐ身ですので、スルーです。
水不足を感じつつ、樺段に到着しました。
もう、ここからはヘッデン用意して先に進むことにします(T-T)
薄暗くなってしまいましたが、辛くも点灯ギリギリ前にて小屋の明かりを捉えました。
小屋には連絡済でしたが、遅くなってご迷惑をかけてしまいました。
小屋すぐ横のサイトで、小屋のもらい灯があるうちにテントを設営。
本日はようやく終了です。
あーつかれた(^_^;)
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○DAY2〜上河内岳と仁田岳へ
☆薄ーい記憶で、殆ど初めましてな上河内岳へのピストン
素晴らしく快晴の2日目朝です(≧∀≦)!!
澄んだ空気と
雲海に浸った富士山とご来光。
ゆっくり休息をして、快晴の茶臼小屋となりました。
と言うわけで、2日目は初日の無茶振り行動時間にて、計画を修正しましたよ(T-T)
計画では光岳へピストンする予定でしたが、明らかに休息時間が不足していると判断し、今回は光岳を諦めます。
茶臼小屋の水を汲んで上河内岳へと向かうことにします。
いやいや、明るい茶臼小屋はこんなに過ごしやすそうな小屋で、朝から帰着後のごほうビールが輝いていますねw
テント場横から茶臼岳の分岐へ向かって登り始めます。
ようやく2日目にて稜線へたどり着く。
改めて南アルプスの山深さを感じます。
茶臼岳の分岐に乗りました。
反対側景色のお出迎えが、一気に目に飛び込んで来ます!(≧∀≦)
10年前の7月、同じ道を通って聖岳へと行ったことがあります。
やっぱり、10年前。
こんなふうだったっけ?殆ど忘れてますわ・・・(^_^;)
分岐から向かう方向に見えるのは、聖岳と奥に連なる兎岳。
分岐正面は易老渡の谷間。
稜線反対側の南方は茶臼岳から光岳への道です。
上河内岳に向かって歩き始めます。
やがて見えてきたのは、2500mエリアとは思えない広い草原が広がるエリア。
驚きです(O_O)
向こうに聳えているのは2803mの上河内岳だもの、不思議な感覚です。
ダケンバが導く、穏やかな秋の散歩道。
何て可愛らしい、好みの道です。
そんなご機嫌な道を進むと、あっという間に上河内岳が近づいて来ました。
ほら。
振り返れば、稜線の山並みがガスにまみれつつ、茶臼岳から青く遠く光岳まで見えます。
いつか歩くぞ!
上河内岳の肩に着きました。
縦走中のハイカーさんがデポした大きなザックが転がっています。
見上げた上河内岳も、すぐそこにピークです。
そして、二度目の上河内岳に登頂!(≧∀≦)
今シーズン唯一のアルプス、2803m(^_^;)
こんなシーズンもあるのですねぇ。
目前にずっしりと横たわる聖岳の迫力ある眺望に、来られて良かったです!
雲がかかって全容は見えないけれど、また10年後とは言わず、聖岳を越えた先へも歩いて行きたいな。
山頂から見る富士山は雲海の上に眩しく青く。
☆薄ーい記憶の茶臼岳と、初めましてな茶臼岳から先の道
さて、茶臼岳の分岐に戻って来ましたよ。
アララ‥、稜線はガスに覆われて来ています(T-T)
今回、光岳へは行けないけれど、このまま進んで仁田岳を目指すことにしました。
こちらも、薄い記憶の中に忘れかけていた茶臼岳への道です。
雲の流れが激しい山頂。
茶臼岳の山頂でお昼の行動食を食べてる間に、行く先はすっかり真っ白な世界に変わりました(T-T)
この、めまぐるしい空色のように、南へ伸びる稜線道も変化に富んでいました。
岩場の茶臼岳を下ると草道に変わり、仁田池にさしかかります。
途中で話した年輩の大先輩ハイカーおじさまが、仁田池の横にはテント場があるよって教えてくれましたが、これは張りたくなる場所かも(^_^;)
そして、木道の延びる穏やかな散歩道が始まりました!
初めての道はやはり驚きが違う〜。
ダケカンバのアーチをくぐり、するすると歩く。
空は曇ってしまったけれど、道にキュンキュンでとてもご機嫌な場所。
仁田岳分岐の希望峰に着きました。
私の中でキボウ峰と言えばアフリカ大陸の南端のイメージなので、拍子抜け(^_^;)
☆仁田岳
主稜線から外れて突き出した仁田岳へ向かいます。
今回の南アルプス、私の中の最南端へ。
まっすぐ見える三角先が山頂かと思って登ったら、その先に延びる道の終わりが仁田岳のピークのようです。
舞台の先っぽみたい。
仁田岳の山頂に着きました!
あんなに曇っていた空は主稜線にだけ張り付いていたみたいで、少し飛び出した仁田岳までは覆えなかったみたい(≧∀≦)!
富士山もかろうじて覗いてくれています。
残念ながら、南の先の方は厚い雲に隠れて見えません。
同じく歩いて来た道も、稜線は分厚い雲の中。
仁田岳は静岡百名山になっていて、縦走路越しに茶臼岳から兎岳の眺望が望め、360度の景色が見られるそうです。
光岳を諦めたおかげで、一人きりの仁田岳をのんびりと満喫。
湧いては流れる雲の流れだけが訪れては去って行く。
○DAY3〜茶臼小屋から平沼ゲートへ下山
☆ゆるゆる、登った道を下る
最終日の朝も快晴の夜明けを迎えました。
山はほんの3日間過ごしただけで、季節が移る様子が分かるから不思議です。
テントを撤収して、登ってきた道を下山します。
登りは時間がかかりすぎて長かった道も、軽くなった荷物で下山は名残惜しい。
登り道では居なかった、生まれてのタマゴダケ。
空と道に秋を感じながら、午後の畑薙大橋に下山しました。
☆おまけの黒おでん
帰り道によったおでん屋さん。
味しか無い店構えです(^_^;)
「いつもは閉まってるけど、向かいのキャンプ場が花火イベントをするから、本当に珍しくお店をあけたのよ〜!」と、明るいご年配のお母さん達が歓迎してくれました。
そんなレアなお店の黒おでんは身体に染みて、こんな風な今年のアルプス旅も、きっと生涯忘れない旅になったに違いないな・・・と。
染み染み・・・。
☆今回の行程☆