白根三山へ行きました。
9年前に歩いた北岳と間ノ岳に加え、
あの日、行きたいと涎を垂らして眺めた(汚ないなぁ…w)
農鳥岳への稜線を歩くこと。
それと今回は、新しいテントのデビュー!
色々な思いを詰め込んだザックを背負って歩いて来ました(^-^)/
mataTabi
2021年7月 行き先は北アルプス裏銀座。
1日目☆
(スタート)広河原インフォメーションセンター<5分>広河原山荘(テント泊)
前泊で夕刻に広河原INです。 久しぶりなこの吊り橋!
今年から導入された南ぷすリザーブシステムで、広河原山荘のテント場を予約しました。
テント泊も予約制が当たり前になりましたね。
どうやら、加入の小屋と非加入の小屋がありって、南ぷすリザーブに統一されていない為、山行計画で一瞬悩みましたが、今後の細かな点の改善に期待です。
登山者は、今まで以上にしっかり計画しないとね(汗)
さて、さっそく新品テントを初張りです!
先日発売されたばかりの、オクトスのアルパインライトテントです。
設営はシンプルで簡単でした。
綺麗なライトグリーンで、入口が大きく開くのが良いですね(嬉)
室内も広く高く、2人用テントの広さが更に広く感じましたし、
細部もしっかりとしていて、細かな配慮も効いてます。
前室も充分な広さがあり、ともかく全体的にゆったりとして使いやすいと思いました!
oxtos(オクトス) アルパインライトテント 2人用 OX-084 価格:29,700円 |
前入りで、バス停からすぐのテント場なので、手提げ袋に生肉を持参!
ステーキ肉で前夜祭〜!(≧∀≦)
年季の入ったボロボロのMSRクイックスキレットは長年の旅の友人です。
MSR クイックスキレット アルミ製 フライパン アウトドア キャンプ ハードアナダイズド加工 39330 価格:5,280円 |
2日目☆
(テント泊)広河原山荘<220分>大樺沢二俣<260分>北岳肩ノ小屋(テント泊)
さて、翌朝。
前夜祭な宴で英気を付けて、すっかり遅出な出発w。
濃い緑の森を、沢水の賑やかな音をBGMに、大樺沢からスタート。
緑と光の陰影がメラメラと濃い。暑い日になりそう!(^0^;)
朝から強い日差しを浴びて、沢の水飛沫も、山道の木漏れ日もキラキラと強く光って揺らぎます。
大樺沢の豊富な水量! 流れる南アルプスの天然水w
そして花の多い事!(嬉)
夏の花火みたいなタカネナデシコ。
まん丸な、
小さくって元気いっぱい
ウサギギクが可愛い。
他にも大勢。レンゲショウマやウスユキソウや、マルバダケブキ…。
久々な山。
森の中へ入って行く程に、森が身体の中へ入って来る感覚。
抜けるような青空に、気の早すぎるナナカマドの赤色。
大樺沢二俣の分岐にある仮設トイレ付近に着くと、山岳ボランティアの女性2名が声掛けや、道案内をしていました。
初めての携帯おにぎりを食べながら、
山の交差点でもぐもぐタイム♪
休憩しながら、山の交差点で交わされる
他人同士の風景を眺め、気持ちも和みます。
尾西の携帯おにぎり わかめ アルファ米。旅行・アウトドア・レジャー・キャンプ・海外旅行に! 価格:216円 |
でも、そもそも、おにぎりって携帯食では?w
沢音を離れ、見上げればバットレスへ続く、ワイド斜面な風景。
緩やかに見えるけど、歩けば感じる強い傾斜地です。
標高の高まりと、日差しの高まり。
背中の重荷も脚を押さえ付け始め、足運びが冴えなくなって来ます。
ようやくに遅々と取り付いた稜線は、雲がかってしまっていたけど、
でも上がったよ〜(≧∀≦)
足元から延びて四方へ向かう山筋に、高みに立った事を実感。
アルプスに来たんだ!!(喜)って。
テントが見え始め、この日の目的に到着。
夕刻に入り始めた時間帯。
真昼の暑さから落ち着いた大気が、一息を付くように青空を取り戻す。
さっそく小屋でビール!!
と、ついでに受付もw。
真ん中のライムグリーン
稜線のここに、お宿をリザーブ出来るテント泊って最高!
テント設営をして、宴タイムです。
こんな夕刻は、ちょっとお洒落にのんびり過ごしたい。
山ご飯は、無印良品のワンパンペンネに乾燥野菜をたっぷりぶっ込みw
やっぱり肉ですよね〜(^_^;
稜線上の広大な風景を背に、美しいテント。
広河原でも設営したけれど、二回目は何の躊躇いもなく自然に設営。
ノンストレスでスルスルって、ビール片手にあっという間!です。
一日の終わり
別天地みたいな夕景のアルプスに乾杯!
3日目☆
(テント泊)北岳肩の小屋両俣分岐<57分>北岳、吊尾根分岐、トラバースルート分岐<55分>北岳山荘、中白根山<140分>間ノ岳、農鳥小屋<195分>西農鳥岳<49分>農鳥岳<42分>大門沢下降点<180分>大門沢小屋(テント泊)
本日はメインイベントの稜線歩きと、白根三山を踏みに、スタート!
お世話になったテント場と北岳肩の小屋を見下ろす。
素晴らしい日和です。
目に映る全てがキラキラと輝いて美しい朝。
なんてなんて美しい 天空のお花畑は神様の庭。
小一時間の朝散歩で北岳山頂に到着です。
山頂に立つ人々の賑やかな悦びの笑顔が、太陽くらいに眩しい。
かわいいお地蔵様が蒼穹へ合掌してるみたい。
富士山はレースを纏うような、青い素敵なドレス姿。
ここからの360度の遙かな遠望は、言葉じゃ語れない程に見事でした!
北岳から、向かう間ノ岳への道を一望します。
ぽつんと北岳山荘の赤い屋根が、飾りのようで可愛い。
途中、9年前に買わなかった三山のバッヂを買うために、北岳山荘に寄りましたが、前日の連休で完売にて無し(泣)
広河原と白駒池には在庫あるかも?と言われました。
そう言われてもねぇ…(^_^;
そして、間ノ岳に向かう途中。
可愛らしい雷鳥の親子に出会いました。
一人前に雷鳥柄の雛鳥達がコロコロちょこまか茂みを歩き回り、マジかわいい♡
近くに母鳥が高く首を伸ばして、クゥクゥ…と優しく呼ぶ声に、深い愛情を感じました。
癒やされます。
間ノ岳到着。
すっかり正午近くな時間。
本当にのんびりと稜線歩きをしてしまった様です…。
山頂に居た人々も気付けば立ち去り、無人な山頂(^_^;
農鳥岳への道。
この稜線をいつか歩こう!そう思った場所から、先に進む時が来ました。
でも、この先の目的地は大門沢小屋予定ですが、ここからのコースタイム6時間…!
日没時間と現時点での天気を鑑みて、とにかく進みます。
農鳥小屋でエネルギー補給なドリンクと水を購入します。
そして小屋のオヤジさんから、この時間で農鳥小屋に宿泊しない事について厳しいご意見。
しかし、翌日からの予報は台風の接近で影響がある模様です。
悪天候で農鳥岳の岩場の進んで、一気に奈良田へ下山する事を考えると、
安定した今の天気の間に、大門沢へ詰めておく事を選択しました。
そうそう!
農鳥小屋には諦めていた三山のバッヂが全部あったので、ゲットしましたよ~(^-^)!
農鳥小屋から西農鳥岳への登り返しと、そこから続く岩場の道に、時間経過に伴う疲労。
休憩を挟まずにはいれません。
やっと農鳥岳です!…遅すぎ(^0^;)
この辺りで、経験が無かった違和感の答えに気づき始めます。
熱中症。
経験の無い違和感とは、渇きはもちろんですが、怠さと、チカチカした視界とフワッとくる感覚…。
久々の縦走登山と、久々の三千メートル帯に、軽い高山病なのかな?と思っていましたが、私は高山病すらなった事ないので分かりません(汗)
とにかく、今迄こんなに足か進まなかった経験は、無い!
空気薄めな場所なのに、下界と同じ感覚で、日除け兼マスクを付けて行動していたのも原因かと思います。
想定内とは言え、暗くなってしまった道。
ヘッデン頼りに大門沢小屋にようやく到着。
行動時間は13時間。
メインな日だったのに、失格退場ものな一日でした。
とほほ…(T-T)
4日目☆
(テント泊)大門小屋沢小屋、早川水系発電所取水口、森山橋大門ゲート<120分>奈良田第一発電所<100分>奈良田駐車場(ゴール)
パタパタと軽い雨音が時々混ざる、朝のテント。
ハードな前日の疲れと、大門沢まで詰めて来れた事で、ゆっくりした朝立ちにしました。
大門沢小屋から八丁坂迄の森は穏やかな森。
道中に雨もあって、少し湿って蒸し暑い。
だけど、緑色の視界が大好きなので、足もスルスルと進んでくれます。
昨日までの不具合とはだいぶ違う身体の動きに、これよコレ!って感じ(^_-)
八丁坂を下って沢沿いの道に出ると、凄まじく豪快な水の流れ。
気付けば、発電施設の吊り橋を渡って、
下界の入り口へと到着していました。
森の中の巨大な建造物の景観が、不可思議な美しさ。
涼と疲労した筋肉冷やすために、残っていたボトルの水をタイツの上から足に撒き掛けましたが、これが効果てきめん!(嬉)
奈良田第一発電所のゲートに到着です。
ここからは車が走る世界。
やっぱり暑い下界の気温と、ラストの長い舗装路歩き(T-T)
ラストの1時間はビール!温泉!と、脳内はそれでいっぱい。
奈良田に着いたのはお昼過ぎで、脳内にはイワナ定食もしっかり追加されていました(笑)
ゴールの奈良田温泉!
女帝の湯にて身体の疲れをもみほぐし…ユルユル〜
はぁ〜・・…、いい湯だな♨︎
女帝の湯はとろみが優しい名湯です(^^)
そしてお風呂上がりは、歩きながら夢見た岩魚定食とおつかれビール(≧∀≦)
甘塩っぱい岩魚に、ビールが沁みる〜!(≧∀≦)
今回の行程
3年ぶりの縦走で感じたことは、感覚は蘇るんだな、ということ。
日帰り山行も、もちろん楽しくて大好きですが、やっぱり違う。
数日間でも山中に籠もると、自分の感覚が少しだけ異次元にズレ込んだみたいな、別の世界に居たみたいに思えたりします。
その感じを久しぶりに感じて、理由を考えたりすると、とっても単純な事なんですけどね…。
それは単に空気の色がハッキリと違うこと。
単なる光の色、空の色、雲の色、風の圧力や水の流れ。
でも、それが常に圧倒的に目に映り、身体に感じるから、過ごした時間の一瞬の一コマが強烈に記憶や印象に残って、別次元に居る感覚になる。
その感覚が蘇るのを感じました。
また、ボチボチと、山中に籠もる山旅へ出かけたいですね。