旅のこと

稜線だけを歩く旅☆〜三嶺から剣山

道を歩くなら、真ん中がいい。

どうせ歩くなら、見晴らしが良くて、

いちばん高い場所だけを歩き続けたい。

そんな望みが叶うのが、四国にある道でした。

mataTabi  2022年10月
行き先は三嶺〜剣山

1日目☆〜名頃新登山口から白髪避難小屋へ〜

やばい!来ちゃったよ〜ん!(≧∀≦)
初めての四国上陸で、初めての四国のお山!

このエリアも、虎視眈々と無人小屋利用で歩きたいって、ずーっと狙っていた道。
色々な山行のレポートを見ては、いつか歩く!と思っていた道。

気付きました?わたくし道フェチなんです(^_^;
だから、そそる道に思い焦がれる。それを行く幸福感…。

スタートは名頃駐車場です。

シーズン用のバスの運行を利用して、またこの駐車場へ戻ってくる予定です。

シンプルで分かりやすい案内版が立っています。
現在地から三嶺ー白髪避難小屋−剣山、と長方形になってますね。

出だしはガツンと鈍り足に来る斜面が有りますが、すぐにこんな穏やか森の中。

森の尾根道は、林道も一緒に通っているくらいに広い丘のような道。

切り株に、鹿の骨が置かれていてオブジェみたいに森感を演出しています。

まだ、この辺りは色づきが華やかで眩しい。秋だなぁ…。

左右の鹿よけに守られたモミ林を歩き、ダケモミの丘ってポイント。

ほら、やっぱり丘みたいな道だって、みんな思ってたんだわ。

森の隙間から、この後に歩いて行く山並みが見える。白髪山かな?

取りあえず足元の道を歩きながら、森の美しさを味わおう。

足先のそこここに、秋のオブジェが転がって柔らかく美しい。

さて、森を抜けるよ。

 

振り返ったら、やっほー!っていいたくなる眺望が来ました!(≧∀≦)
水場の分岐から望む剣山です。 遠…(^_^;

遠いっていえば、この三嶺の水場もかなり遠そう。
あわよくば、汲んでから進もうかと思っていたけど、やーめたw。

さぁ、あと少し!

三嶺山へのアプローチ。
光が強すぎて目がやられてしまいそう…。

空を見上げるように上がった先には、空の分岐がたっている。

乗り上げたら、分岐の足元にはかわいいお池。

その広い台形の山頂部は、牧歌的にも感じる穏やかな広がりに驚きます!

さ、山頂へはすぐですよ。
ぽこっと三角の上だね。

三角の上、三嶺山の山頂につきました!!

広い山頂部にある山頂は、やっぱり広々としていて、
驚く程にクラクラする眺望が待っています(≧∀≦)

すごい…!
山頂部に遊歩道ができているみたい…。

天狗塚へ向かう稜線は、これぞ歩く道!という姿をしてる。

道フェチにはたまらないです…w。

そして、歩いて行く嶺の稜線も、傘を広げたみたいに開いて見える。
白髪避難小屋は見えないから、峰の向こう側にあるんだろうね。

素晴らしい山頂から、次の目的地の白髪避難小屋へと進めて行きます。
難易度があまりない鎖場を、スルスルと下って再び森へ。

振り返れば、あっという間に三嶺山の山頂を見上げる位置に。
南斜面は牧草のようにミヤマクマザサがびっしりと覆っています。

道は、木々の隙間が開いた明るい尾根道。
何てご機嫌な林を、どこまでも歩いて行く道!

くすんだ緑のカーペットが覆う極上の道。

次々に転換するフィールド。…物語の世界に迷い込んだみたい。

周りには誰もいない、ひとりだけの異世界みたいです。

やがて、三嶺山が西日を浴びて、ちょっぴり遠くの山に。

ここは、白髪山の分岐。

そして、今夜の宿泊地の白髪避難小屋がすぐに見えます。

何て、気持ちいい眺めなんだろう。
広い稜線の丘にポツンと小屋の、可愛い景色…。

小屋の手前にある水場の分岐です。

取りあえず、荷物だけ避難小屋において、日の落ちる前に水汲みへ行かなきゃ(^_^;

こんな林道が見える谷に向かって、降りていくと水場がありました。

岩の隙間からチョロチョロした水量で、くみ取りにくいのでシェラカップに貯めて移す方が効率的かな。

白髪避難小屋です。

中はこんな感じで、結構きれいです。

そして小屋のまわりの幕営地が、まぁ素敵なこと!

ポコポコと茂っているミヤマクマザサの中に、テントが張れる空き地があって、「ここオレの陣地〜!」みたいな、楽しいテント場w。
次回はぜひとも、テント泊したいな!

それでは、おやすみなさい…zzz

2日目☆〜白髪避難小屋〜剣山

おはようございますぅ!朝靄です。

早朝から気温が上がる気配に、青空へたっぷりの水分が帰っていく。
美しい朝靄の中で迎える日の出から、1日が始まります。

陽の光に靄は払われ、強烈に照らされた今日という日が現れた感じ…。

胸に来るような、甘い色をした光と色。

やがて青空は空色に落ち着いて、彼方へ抜けて青くて、

こんな道を歩きたかったんだ!って道を歩く。

気持ちいいな。

左手には、スタート地点の名頃登山口と、歩いてきた三嶺山の稜線が横たわって見えます。

ぐるっと、くの字に歩いてきて、
昨日あの谷からスタートした自分を褒めてあげます。

ところで、ここまでの間に足元のクマザサ漕ぎで、朝露がシャワーのようにズボンの裾から靴の中へと染みこんで、靴の中がグッショリ濡れましたよ(O_O)

ロングスパッツを付けておくべきだった…(T-T)

高の瀬に着きました。遠くには、目的地の次郎笈と剣山!

ササ原ばかりだった道に、色付く木々が、やっぱり嬉しいです。

高の瀬の山頂付近は、オオヤマレンゲの群生地になっていて、四国最大規模の群落地です。
オオヤマレンゲは若木の頃はトゲがあるけど、成長するにつれ少なくなるという、なんだか親近感の沸くお花ですね(^_^;

ちなみにオオヤマレンゲの低木はチクチクと針がとがってて、マジ痛いです(^_^;
梅雨の時期を選んで咲く、白い群落の姿を見てみたいな。

少し、薄い雲が出てきたけど、次郎笈と剣山までの美しい道が見えます。
あの頂きへ、まだ後もう少し!

かずら橋の分岐まで来ました。
クマザサと細木の、まあるく穏やかな道にスルスルと足が進みます。

かずら橋は有名な吊り橋です。かずら橋へは下山後に立ち寄るつもり。
ここから下山をすれば、剣山からなら日帰りも楽しめる良いルートですね!

丸石避難小屋も分岐のすぐに建っています。
中は白髪避難小屋とほぼ同じで、使用頻度の違いなのか比較的きれいですね。

丸石小屋付近の平坦な道は、恐ろしく好みな小径。

朽ちて無造作に散らかった木々が、森の芸術品になっている場所でした。

森を抜けて、開く展望です!
いよいよな大詰めシーン。
圧巻の次郎笈が横たわっています!

丸石に到着です!

さぁ、ここからが歩きたいって思い続けていた道!(≧∀≦)

心が、道をとおして、向こうへと吸い込まれていくような感覚…。

広い景色の中に、自分のためだけに用意されたような、細く続いていく小径です。

気付くと次郎笈がすぐ目の前に迫って来ました。

あれ?しかも、何だか空がスッカリ曇りに変わっていますよ?!
あんなに晴れていたのに…。

振り返って、歩いてきた道を俯瞰します。

真ん中の尾根筋を伸ばして先、
いちばん遠くの真ん中に三嶺山の三角が見えます。

いやいや、よく歩いてきましたね(^_^;

そして、次郎笈へ乗り上げます。
山頂は奥のポッコリ盛り上がった場所で、何人ものハイカーがいますね。

久しぶりに沢山の人を見る気分です(^_^;

着いた次郎笈の山頂はすっかりガスに包まれて、歩いてきた道も雲の中…。
そんなにのんびり出来ないけれど、少しでも展望回復を待ちます。

取っておいたデザートを食べる理由だけどねw
チーズケーキに桃ゼリーをクラッシュさせてトッピング♪

さて大ラス。
剣山へ!

西日本で一番に美しいと言われるこの縦走路。
今回の、最後の一本道です。

分岐は、リフト乗り場への巻き道。
それぞれのスタイルに合ったハイキングが出来る山ですね。

振り返れば、次郎笈すら隠れてしまった景色…。
剣山から望む次郎笈と先の三嶺の山並みを見たかったけれど、叶いそうにないですね(T-T)

剣山の山頂に到着です!

ハイ、まっ白ですw!(^_^;
ま、こんなこともありますね。

また逆から、かずら橋へでも下って日帰りで来ましょう。
それとも、テント泊!
(≧∀≦)良いじゃん!

 

広い山頂部は木道が整備されていて、きっと晴れていたら、散策しながら眺望を楽しめるのでしょうね。

岩陰に造られている大剣神社へ、参拝しに階段を降ります。

社務所も横にあって、秋の限定御朱印を購入。限定グッズはついに神仏までもw。

すぐ隣の剣山頂上ヒュッテで、山バッジもめでたく手に入れて大満足です。

整備された参道を下って、リフト乗り場へ到着。
ここで、登山は終了です!

今回の旅のエンドロール。

秋色をした空中ブランコに揺られなから、ゆっくりと旅を思い返す…。
歩いてきた道の美しさを辿り思い返す。

今回の行程

☆1日目
山行5時間32分 休憩1時間16分   合計6時間48分

スタート>名頃登山口<51分>林道登山口<65分>ダケモミの丘<54分>三嶺ヒュッテ下の水場<4分>三嶺ヒュッテ<17分>三嶺<73分>カヤハゲ<42分>白髪山分岐<11分>白髪避難小屋<9分>白髪避難小屋下の水場<6分>白髪避難小屋<

☆2日目
山行6時間51分 休憩1時間33分   合計8時間24分

泊>白髪避難小屋<40分>平和丸<72分>中東山分岐<28分>高ノ瀬<59分>丸石避難小屋<32分>丸石<16分>スーパー林道分岐<53分>次郎笈の水<24分>次郎笈<58分>剣山<7分>剣山山頂ヒュッテ<14分>刀掛ノ松<8分>リフト西島駅<ゴール地点

最近、ずっと行くことを思い描いていた山へ、行くことが増えてきた様に思う。

近場の山は殆どの行ったし、遠方でも行くチャンスに恵まれれば、勢いに任せて飛び出して行ったので、そんな中でこぼれていた「行きたい山々」の行間が詰まってきたのだと思う。

だから最近は、未踏で行きたい山は山域ごとに、あったり無かったり。
未踏の山へ行くことが、穴埋めみたいになってきた感じにもw。

以前、何も考えずに行きたい山へ行っても、すべてが未知の山ばかりだったのは凄いことだったんだなぁ…。
行きたかった山を訪れて、望みが叶った思いを昇華させるのは、とても嬉しいことだけど、一抹さみしい気持ちにもなる。

それは、ずっと思い焦がれていた対象物がどんどん無くなってしまうから?

今回の焦がれていた内容は、剣山へ行きたいわけでも、三峰へ行きたいわけでも無くて、
剣山から次郎級からの稜線の風景の中に、自分の姿を落としてみたかった。
その、いち風景への憧れだった。

実際にそのシーンでは、すっかりガスに覆われつつも、なかなか趣のある風景の中に落とされて、それはそれで良かったのだけど、本当はスッキリと晴れ渡った風景を思っていたし…(^_^;

もう一つの思い描いていたことである、避難小屋に泊まって周回したい、は十分すぎるほどに叶えられたと思う。
それは、つたなくて自分勝手な想像を遙かに超えた風景で、ただどこまでも幸せな縦走路。

また、逆向きでテントで違う季節で…。
これからは、そんな風な未知の要素での山旅を、思い焦がれないけど、思い描くのかも知れないな。

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剣山観光登山リフト株式会社