長野県木曽郡上松町、
木曽川のほとりにある桟温泉(かけはし)へ行きました。
桟ってなんぞや?
その名前の元になる”木曽の桟”は聞いたことのあるワード。
それは江戸時代に、東京から京都間を結んだ中山道の難所の名前。
断崖に掛けられた水平の歩道橋だったそうです。
桟温泉は、川辺に建つ一軒の温泉宿ですが、立ち寄り湯でも利用が出来ます。
桟温泉入り口
桟温泉への入り口です。
旅館下の駐車場は、15時からは宿泊者専用になるので、この入り口すぐ横→にある駐車場を利用して、ほんの少しの坂道を下って行きます。
公道沿いの駐車場のまわりには、林へ伸びる遊歩道と、最寄り施設への道標があり、古い石碑や記念碑が建っています。
中部北陸自然遊歩道
芭蕉の石碑と地蔵
「桟や 命をからむ 蔦かつら」 芭蕉の句が刻まれた石碑と、苔むしたお地蔵さま。
このお地蔵さま達は、桟が使われていた頃からここに立っているのかな?
入り口から坂を下って行くと、すぐに桟温泉の建物があります。
一番下が駐車場になっていて、施設は2階部分からのようです。
その奥に建っているのが温泉棟のですね。
手前から延びる、長いスロープを上がって行くと玄関へアプローチ。
玄関の雰囲気も昔懐かしい、昭和な感じです。
では、お邪魔しまーす!
受付のフロントカウンターはきれいに整頓されていて、地元の英雄力士のサインと写真が大切に置かれてる。
そして、
燃料費高騰によって値上げの張り紙に、
今の時代の厳しさを感じます(^_^;
大きな窓が囲むロビーの談話スペースには、レトロなソファー椅子と、作り付けられた掘りごたつ。
使い込まれているけれど、磨かれて懐かしい雰囲気の家具たちです。
受付を済ませたら、この宿泊棟から長い廊下を通って浴場棟へ異動です。
お風呂上がり、休憩用に飲料の自販機が嬉しいですね!
廊下の途中には和室もあって、こちらも休憩用でしょうか、気持ち良さげな感じです。
宿泊棟を出る廊下の窓からは木曽川と、赤い橋が見える。
そして川沿いの渡り廊下が続いていて、浴場はこの先って案内の廊下を下れば、
あら。浴場へは…まだ、階段上がるのですね(^_^;
そして階段を上がれば、温泉棟に到着です!
迷路か、探検みたいで楽しかった〜w
竹林に囲まれて、緑が目に優しい雰囲気です。
手前が男湯で、奥に女湯の配置になっています。
暖簾をくぐり脱衣室へお邪魔すると、
入ってすぐ横には、リターン式の貴重品ロッカーが置かれています。
ロッカーの反対側にはトイレの扉。
脱衣所は天上が高く、広く感じます。
こちらも懐かしい感じのビニール制い草と、マッサージチェアが良い味を出していますね。
洗面台は清潔そのもので、女将の生花かな?美しいです。
そして浴室へ。
入って、え?とビックリ。
大きなシャワーカーテンが一面に掛けられています。
どうやら、洗い場と浴槽をカーテンで仕切っている様。
シャンプーとトリートメント、ボディーソープも、有名ブランドの製品で統一されていて、嬉しいチョイスです。
さ、桟温泉に入るとしましょう♨︎
先ずは手前にある明るい色の浴槽に浸かります。
こちらの浴槽は冷泉を加温した、温かい温泉です。
湯温は体感ですが、40度くらいでしょうか。
透明な中にかすかに濁りを持っているお湯は、炭酸が気化して柔らかくなっているようです。
温かて気持ちいい。
いつものように、浸かっている間にどんどん身体が暑くなって来たぁ〜(^0^;)
となれば、次は左手にある源泉へ!掛け流しの冷泉です。
水の色が濃くて、正にそのまま掛け流しの冷泉!て感じですね(≧∀≦)
源泉の水温は13.8度だそうです。
桟温泉の成分は、単純二酸化酸素泉です。
単純二酸化酸素泉は無色透明なのですが、浴槽の鉱泉は茶褐色。
掛け流しの湧き出し口は、無色透明なのですが、空気に触れることによって色が変わっている様です。
ポカポカに温まった身体へ、冷泉の冷たすぎないヒンヤリ感が行き渡り…。
ふぁ〜…、マジ爽快。
まるで柔らかなそよ風が、身体の隅々へと行き渡るみたいな。
二酸化炭素泉は全身に炭酸泡が付着する泉質の温泉ですが、この桟温泉の二酸化炭素泉は炭酸の感覚はありません。
泉質 | 単純二酸化炭素冷鉱泉(緊張低帳性冷鉱泉) |
---|---|
主成分 | 炭酸水素イオン 242,9㎎/㎏ 遊離二酸化炭素 1594㎎/㎏ |
源泉/湯量 | 13度/毎分70.5L |
効能 | 心臓弁膜症、心筋障害、高血圧症、末梢循環障害、神経症、リウマチ性疾患、創傷、陰萎症、更年期障害、卵巣杵能不全症など |
炭酸ガス濃度は、それそれの温泉で違うものなので、泡の付着度も温泉それぞれ。なんだか成分が冷泉に溶け込んでいるのみたいです。
少し舐めてみると、何となく酸っぱい(*^_^*)
身体がヒンヤリ冷めてきたら、今度は温かいお湯の浴槽へ。
熱い、冷たい、熱い、冷たい…の無限ループに入ってしまう!
もう、気持ちよさと爽快感がやみつきになりそうな入浴を知ってしまった感じです(^_^;
さっぱり、ごちそう温泉を堪能したあとは、川面の風を感じつつ、夕方の散歩に歩くのも良いですね…。
橋の上から、木曽川の緑色した美しい流れと、お邪魔した桟温泉が見えます。
気持ちよかった!(*^_^*)
桟温泉の近くには大自然はもちろん、名所旧跡も多くあります。
さすがは中山道ですね!
中山道といえば宿場町。
ぜひ足を伸ばして、妻籠宿や馬籠宿を散策したり…
馬籠宿
御嶽山や木曽駒ヶ岳の登山口も最寄りにありますから、計画に入れてみたり?w
御嶽山 石室山荘9合目付近からの眺望
木曽駒ヶ岳山頂から眼下の木曽駒高原と遠望の北アルプス
木曽路はぜ〜んぶ山の中。
季節毎に山の中を訪れて、それぞれの季節の時を楽しみたいですね!(≧∀≦)