笹ヶ峰 山頂へ延びる稜線
ゆるい弓なりをしている四国。
四国の山は、その湾曲に沿うように、山々が手を繋いでいるみたい。
隣の山々と繋いだ手が、緩やかに繋がり続く稜線の道。
mataTabi 2022年10月
行き先は笹ヶ峰
四国の山旅シリーズ?w
剣山、三嶺山、雲仙普賢岳に続いて、今回は石鎚山系の笹ヶ峰を歩いてきました。
笹ヶ峰は日本二百名山になっています。
四国の二百名山は3座あって、先に歩いてきた三嶺山もそのひとつ。
あとひとつは同じ石鎚山系にある東赤石岳ですが、今回は笹ヶ峰でーす!
さて、ひたすら長い林道を抜けて、笹ヶ峰登山口からスタートです。
駐車スペースは少なくとも5台分はある感じです。
年期の入った大きな案内版。
この登山口は一番古くからある笹ヶ峰の登山道で、昭和の匂い。
親しまれてきた雰囲気がします。
朝の森。
登山道は東へ向かって延びていて、明るい朝日の木漏れ日を受けながら歩きます。
50分くらいかな、まずは分岐まで。
途中に木々に隠れて、名も無い細い滝がありました。
深く青い滝壺のコバルトブルーがとても神秘的で手付かずな美しさ。
登山道に平行する沢の、透明な水を触ってみたり。
誰かがちょっとずつ積み上げていったケルンに参加してみるw
朝の森から今度は昼に向けて、進路は南へと曲がって進み始める。
自然のフレーム越しに、なだらかな笹ヶ峰の緑色した山肌がキラキラ。
なんか、メチャ良い天気っぽい(≧∀≦)
紅葉の降りているエリアに入ると、更に眩しい世界に!
太陽を浴びてカラフルな葉っぱ達が可愛くて美しくて、目を楽しませてくれます。
黄色の世界、赤色の世界。
時々、木々のフレーム越しの遠く青い景色も。
道が、かつて人の手が加わって整備されていた歩きやすい階段になってくると、程なく丸山荘に到着しました。
昔の学校のような横長で大きな二階建ての山小屋は四国最大規模だそうです。
ぽかぽかな秋の日射しに山小屋ならではな、大布団干し最中です。
丸山荘は通年営業で、整地された広いキャンプ場も広がっています。
グラスのキャンプ地なんて、気持ちよさそう(^▽^)
庭のベンチで小休憩をして、有料のお手洗いを借りたら、いよいよ山頂へ向かってスタート。
森の中にもあるキャンプ地を通って登山道は伸びています。
そして、森を抜けた広場からは、ぱぁ!って笹ヶ峰の緩やかな山容が目前です!
なんて可愛らしい!まるで丘陵です(≧∀≦)
裾に施されているように、紅葉と針葉の混ざり合う色とりどりな木々達。
紅葉の森へ入れば、すぐにグッと標高を上げていきます。
瀬戸内海の青色を背景に緑の丸山です。
足元から、笹の向こうには丸山山荘の赤い屋根。緑の丸山が全容をわかります。
そして、木々は無くなり笹の緑と青空だけの世界に抜け出ます。
ジグザグにトラバースを切りながら、笹原の傾斜を登って行きます。
西側、斜めの向こうには一番奥に石鎚山が覗いてる。
日射しが眩しいな・・(^0^;)
さあ、稜線に乗り上げましたよ!
山の模様は、草紅葉の赤い絨毯と笹の緑の絨毯。
稜線が寒風山へ伸びて、伊予富士や瓶ヶ森へ続き、遠く石鎚山へ繋がっている道。
乗り上げた場所が山頂で、なだらかな山容どおりの広い山頂です。
反対の高知県側が見渡せて、太平洋が見えます。
・・・しかし、南は眩しすぎ(^_^;
そして上がってきた愛媛側から、眼下に西条市や今治市の港と、青に霞む瀬戸内海の島々。
山頂には瀬戸内海を見守るように、不動明王が奉られています。
そして、東に延びていく稜線は緑から青に変わり、空と海に溶けてい行くよう。
こんなに日和の良い山頂だもの、のんびりランチタイムを取ることにします。
今回はカップラ湯沸かしの為に作られたと言っても過言では無い、ジェットボイルスタッシュを持参!
最近沢山のバーナーを揃えたので、よりどりみどりw(^_^;
こんなふうに全部のアイテムがスタッシュの中に入ってコンパクトなセットになります。
そして、これオススメ!ぴったりサイズの収納袋に入れて持ち歩いてます。
オクトスは色んな収納ケースを作っているので、メチャ助かってます。
oxtos(オクトス) CORDURA ジェットボイル収納ケース
久しぶりにギア紹介なんてしてみましたが(^_^; さぁさぁ、カップラ頂きま〜す!
瀬戸内ブルーにはやっぱりカップラランチ!と、ドーナツの中の石鎚山w(≧∀≦)
次回、狙ってまーす(^▽^) パクリ!
のんびりランチの後は、紅葉谷から下って行きます。
でも、あんまりにも美しく伸びている稜線道に、このままちち山へと歩きたくなってしまう・・・。
なんとも道フェチを誘う様な、そそられる道でしょう。
横へ目をやれば、午後になっても変わらずに輝く笹と、瀬戸内のブルーが美しい。
振り返ってみる、笹ヶ峰のたおやかな山頂の姿に、また歩きに来よう!と脳裏に落とす。
紅葉谷の分岐で、ちち山の姿を見てくる。
山頂を踏まずにトラバースする道が美しい。
けれど、いつの日か東西に縦走を果たせる日が来るなら、足はちち山を登るんだろうな。
紅葉谷を下る道はちょっと荒れていたけど、朽ちた木々や苔の雰囲気が面白い道だった。
丸山荘に戻ってきました。
まだまだ午後の日射しもたっぷりだから、お布団はまだ干してあって気持ちよさそうに仕上がってる感じ。
再び、紅葉盛りの標高ラインを下って登山口へを戻ります。
午後の柔らかくなり始めた光に、透けて蛍光色に降り注ぐ色の光。
どこまでも眩しい秋の笹ヶ峰ハイキング。
空と海の狭間にある山。
延びやかに続いていく青い青い道と、水と緑豊かな森がひとつに合わさる、美しくて遙かな山。
山々が手を繋ぐように、どこまでも続いている極上な稜線の道を歩く山旅をしたい。
また歩きに来よう!と、強く思った今回のちいさなハイキングでした。
今回の行程
山行5時間45分
休憩1時間23分 距離8.0km 登り869m 下り858m